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三井住友・日本債券インデックス・ファンド

2015年8月22日 土曜日

内外の株式が高くなった現在、株式や株式ファンドを買う気が起きない。そのため、国債やその他債券について可能性を探っていた。しかし、国債の利回りが低い中で、投信は信託報酬を取られるので、ユーザの取り分はほとんど無い。そのため、国債に投資する投信は、選択肢にはいらないかなと考えていた。

ところが、いろいろ調べるうちに、「三井住友・日本債券インデックス・ファンド」なるものを見つけた。これは、NOMURA-BPI(総合)に連動する典型的なインデックス・ファンドである。「三井住友・日本債券インデックス・ファンド」は、信託報酬は0.16%(税抜)で、その他費用も0.002%と無視できる。さらに、2000年の設定なので十分枯れていて、純資産総額も400億円くらいある。このファンドは、もともと確定拠出年金用で、「三井住友・DC年金日本債券インデックス・ファンド」という名前だったらしい。しかし、「DC(確定拠出年金)向け以外にも販売を拡大するため、ファンドの名称を変更した」、と2015年6月のお知らせに書いてある。

確定拠出年金年金専用の投資信託は、一般向けに比べてコストが安い場合が多い。例えば筆者が自分の企業型確定拠出年金で買える「三菱UFJ 国内債券インデックスファンド(確定拠出年金)」などは、0.12%の信託報酬で済む。確定拠出年金向けファンドの信託報酬が安い理由は、安くないと企業型確定拠出年金のラインナップに加えてもらえないためと思われる。さらに、口座管理費を企業から徴収できることも理由の一つと思われる。

確定拠出年金と同程度のコストの投資信託が一般向けに販売されることは、とても歓迎できる。

本ファンドの販売チャネルは、確定拠出年金以外の場合には、SMBC日興証券に限られるので、 買いたい方は、SMBC日興証券の口座開設をしてください。いまならキャンペーンで、3000円がもらえるらしいです。

三井住友・日本債券インデックス・ファンドの販売チャネル

低コストインデックスファンドの実質コスト完全比較 (2014年12月) 2015年6月更新@インデックス投資日記@川崎

の記事によれば、NOMURA-BPI(総合)に連動を目指すファンドのうち、信託報酬の最も安いものが「ニッセイ国内債券インデックスファンド」の0.31%(税抜)である。ただし、これは設定後日が浅いので、実質コストは不明である。決算を迎えたもののうち、実質コストが現時点で最安なのは、前期記事によれば「SMT 国内債券インデックス・オープン」で、信託報酬が0.37%(税抜)である。

ということは、本記事で紹介した「三井住友・日本債券インデックス・ファンド」は、半分程度のコストの債券ファンドを買うことができるということになる。

 

 

人民元利上げ

2010年10月25日 月曜日

10/19に人民元の利上げのニュースが流れました。少し遅くなりましたが、中国銀行のサイトで市中の銀行の利率を確認してみました。

利上げ前の利率と比較した表を示しておきます。

1. 普通預金(活期存款)

2008-12-23 2010-10-20
0.36% 0.36%

2. 定期預金(整存整取)

期間 2008-12-23 2010-10-20
3ヶ月 1.71% 1.91%
6ヶ月 1.98% 2.20%
1年 2.25% 2.50%
2年 2.79% 3.25%
3年 3.33% 3.85%
5年 3.60% 4.20%

出典:中国銀行(Bank of China, www.boc.cn)

ニュースでは、

「中国人民銀行(中央銀行)は19日、預金と貸し出しの基準金利(期間1年)をともに0.25%引き上げると発表した。20日から実施する。」

という話でした。市中の銀行でもニュースどおり、1年の定期預金がちょうど0.25%上がっていました。割合は、全体に10~15%くらいの上昇です。普通預金の利率は変わらないようです。

ちなみに、CHY/JPYは、円高の影響で12.5元を切り、12元に迫る勢いです。これは、2005年以前の水準です。

過去5年のCHY/JPYチャートを載せてみます。

利上げ前に中国銀行で買った人民元(CHY)の定期預金は円高で目減りしそうですが、それは置いておいて、12月に追加で人民元買いを実施する予定です。この作戦が成功するかどうかは、50年後のお楽しみ。

関連記事

人民元の預金利率@馬坂コム

各社生命保険の比較

2010年10月11日 月曜日

各社の死亡保険の比較表を掲載しているページを見つけました。生命保険の現状が一目瞭然なので、見てみてください。ここで掲載されているデータのソースは、週刊ダイヤモンド2010/3/20号らしいです。

定期保険・保険料比較2010.03.20版@快適らいふ

つまり、結論的には、安く保険を安買う観点では、次の二択です。

ネクスティア生命(旧SBIアクサ)のカチッと定期

ライフネット生命のかぞくへの保険

上記比較表から、上記2つが圧倒的に安く、3番目以降は30%以上高い、ということが分かります。割高な料金を何年間も払うとベラボーな金額になります。セールスレディとお話したい願望があったとしても、そのコストは馬鹿にはなりませんので、ご注意下さい。

もし、サラリーマンで会社の福利厚生で団体扱いの生命保険を利用可能ならば、上記2つに加えてそれも比較対象に加えてみてください。詳しくは、

団体定期保険はスゲーおトク@馬坂コム

に書きました。

実は私は、上記比較表を発見する前に、独自に比較表を作ってみようと思っていました。ネット生保ではもちろん保険料はWeb上で公開されていて即座に知ることができるのですが、例えば日本生命や第一生命に代表される従来の保険会社は、保険料をWeb上で知ることができません。これには少し驚きました。他社との比較を簡単にさせないように障壁を高める、という意図があるのかもしれません。保険料さえも不明瞭なのです。

通常、株式、投資信託、ETFを含む金融商品は、詳細な説明書が公開されていて、コストだとか運用実績まで書かれています。しかしなんと、保険というものは、保険料さえ自由に知ることができないらしい。

で、例えば日本生命や第一生命に代表される従来の保険会社の保険料は、見積もりを取ることで初めて分かります。Webで住所と名前と勤め先と家族構成…、を入力して、「お見積もり」ボタンを押す、というような一連の作業を行うと、後日郵送で見積書が送られてくる、という仕組みになっています。

日本生命で試してみたところ、見積書が送られてきました。手書きの手紙が入っていて、「見積り依頼ありがとう、ついでにオススメの保険の見積書も入れときました、何か不明な点があったら電話かメールでどうぞ」という意味のメッセージが、もっと丁寧な言葉で書かれています。このメッセージを手書きするコストも加入者の保険料で賄われていることが想像でき、従来の保険が割高な理由の一端を垣間見ることができました。

国立大学の授業料免除

2010年9月14日 火曜日

はてなブックマークの人気エントリにこんな記事が入っていました。元ネタはNHKのクローズアップ現代らしい。

奨学金が返せない – 若者の貧困に追い討ちをかけ、国際人権規約から逸脱する日本の奨学金制度

返済できない人を信用情報に登録するってのは、これ以上負債を抱えなくて済むという観点で悪いことじゃない気がしますが。

ちなみに、本サイトでは、これら制度について意見するつもりは無く、現行の社会的インフラを如何に活用するか、に重点を置きたいと思ってます。そこで、今日は、あんまり知られていない国立大学法人の「授業料免除」について書いておこうと思います。採択されるのはそれほど難しくありませんので、ご一考あれ。

授業料免除が認められると、授業料の全額あるいは半額を払わなくてokです。授業料免除は、大学の掲示板に知らせが出るはずなので、ちゃんと見ていましょう。んで、面倒くさがらずに申請すること。これ非常に肝心。前期と後期で年二回申請のチャンスがあるので、一回やってみて駄目でも、何度も何度もチャレンジしましょう。一回書いた申請書は、コピーしておくと二度目以降はイチから書かなくても済みます。

現在の国立大の授業料の標準額は下表なのですが、これがタダか50%offってアツくないか?

区分 授業料(年額) 入学料(入学時)
学部
大学院
¥535,800 ¥282,000

出典:国立大学等の授業料その他の費用に関する省令@文科省

さて、授業料免除が認められるための要件は、以下の2つ。

要件1.総所得金額の基準(お金持ちはダメよ、という基準)
要件2.まともに授業を受けてるか

このうちの要件2については、普通に授業を受けていて留年などしていなければほとんどokなはずです。成績はほとんど関係ないです。いろんな学部の学生を対象にしているので、そもそも成績を評価基準にすることができないです。

要件1は、家計の総所得金額が基準を下回っているかどうかです。この基準、全額免除の基準は結構厳しいかもしれないですが、半額免除の基準は多くの家庭で満たせるんじゃないかと想像してます。特に都市部以外だと、所得が低くて生活コストも低いというパターンがありますので、かなりユルい気がします。(統計を見た訳ではなく、勘で言ってます。)

総所得金額は、
総所得金額=総収入金額-控除額-特別控除額
で計算します。

総収入金額は、給与所得者の場合ですと、源泉徴収表の支払金額のことです。

控除額は、給与所得者の場合、以下のように計算します。
・ 収入金額104万円以下のものは収入金額と同額
・ 収入金額が104万円~200万円のものは、収入金額×0.2+83万円
・ 収入金額が200万円~653万円のものは、収入金額×0.3+62万円
・ 収入金額が653万円を超えるものは、258万円

特別控除額は、特別控除額表によります。

特別の事情 特別控除額
A 世帯を対象とする控除 [cir1 ] 母子・父子世帯であること。 490,000円
[cir2 ] 就学者のいる世帯であること。 小学校児童1人につき 80,000円
中学校及び中等教育学校の前期課程生徒1人につき 160,000円
国・公立高等学校及び中等教育学校の後期課程生徒1人につき (/自宅通学 280,000円/自宅外通学470,000円/
私立高等学校及び中等教育学校の後期課程生徒1人につき (/自宅通学 410,000円/自宅外通学  600,000円/
国・公立高等専門学校学生1人につき (/自宅通学 360,000円/自宅外通学 550,000円/
私立高等専門学校学生1人につき (/自宅通学 600,000円/自宅外通学 800,000円/
国・公立大学学生1人につき (/自宅通学 590,000円/自宅外通学 1,020,000円/
私立大学学生1人につき (/自宅通学 1,010,000円/自宅外通学 1,440,000円/
国・公立専修学校高等課程生徒1人につき (/自宅通学 170,000円/自宅外通学 270,000円/
私立専修学校高等課程生徒1人につき (/自宅通学 370,000円/自宅外通学 460,000円/
国・公立専修学校専門課程生徒1人につき (/自宅通学 220,000円/自宅外通学 620,000円/
私立専修学校専門課程生徒1人につき(/自宅通学 720,000円/自宅外通学 1,120,000円/
[cir3 ] 障害者のいる世帯であること。 障害者1人につき 860,000円
[cir4 ] 長期療養者のいる世帯であること。 療養のため経済的に特別な支出をしている金額。
[cir5 ] 主たる家計支持者が別居している世帯であること。 別居のため特別に支出している金額。ただし、710,000円を限度とする。
[cir6 ] 火災、風水害、盗難等の被害を受けた世帯であること。 日常生活を営むために必要な資材あるいは生活費を得るための基本的な生産手段(田・畑・店舗等)に被害があって、将来長期にわたって支出増又は収入減になると認められる年間金額。
[cir7 ] 父母以外の者で収入を得ている者のいる世帯であること。 父母以外の者の所得者1人につき380,000円。

なお、その所得が380,000円未満の場合はその所得額。

ただし、本人及び配偶者の所得については控除できない。

B 本人を対象とする控除 (高等学校及び中等教育学校の後期課程)
(/自宅通学 190,000円/自宅外通学 380,000円/
(高等専門学校) (/自宅通学 210,000円/自宅外通学 420,000円/ (大学・大学院・短大) (/自宅通学 280,000円/自宅外通学 720,000円/
(専修学校専門課程) (/自宅通学 200,000円/自宅外通学 600,000円/ (専修学校高等課程) (/自宅通学 120,000円/自宅外通学 230,000円/

で、以上計算した総所得金額が以下の基準を下回っていれば要件1を充足します

総所得金額の基準
半額免除の基準 全額免除の基準
世帯人員 大学・短大 大学院 大学・短大 大学院
1人 1,670,000円 1,820,000円 880,000円 960,000円
2人 2,660,000円 2,900,000円 1,400,000円 1,520,000円
3人 3,060,000円 3,340,000円 1,620,000円 1,770,000円
4人 3,340,000円 3,640,000円 1,750,000円 1,920,000円
5人 3,600,000円 3,930,000円 1,890,000円 2,080,000円
6人 3,780,000円 4,120,000円 1,990,000円 2,170,000円
7人 3,950,000円 4,320,000円 2,070,000円 2,260,000円

例えば、年収600万円の3人家族の家庭で、本人が自宅外通学している場合では、総所得金額は、

①600万円 - ②(600万円×0.3+62万円) - ③72 万円= ④286万円

①:年収
②:控除額
③:特別控除額
④:総収入額

となりますので、全額免除の基準は満たせませんが、半額免除の基準を充足します。これに例えば兄弟がいて、大学在学中だったりすれば、全額免除の基準を満たす可能性は十分あります。家庭の年収が600万円って、決して貧乏では無い気がしますが、免除申請は可能です。

さて、ここまで基準を示しましたが、基準を満たしたからといって必ず免除されるわけではありません。文部科学省の通知 授業料免除の取り扱いについてによれば、各国立学校における免除実施可能額が示されていて、大学の場合は授業料収入予定額の5.3%とされています。たぶん、各大学で応募者を順序付けして、上から何人、というように決めるのではないかと思われます。

ただし、この率は決して絶望的なものでは無く、どっちかというとユルいように見えます。例えば全額免除と半額免除の採用者数が半々だったとすれば、全学生の7.95%≒8%がどちらかの免除を受けることができる数字です。周囲の友人を見回してみてください。この制度にそれほど多くの学生が殺到すると思えますか?自分が採択される可能性はかなり高くないでしょうか?

申請書類を揃えるのは結構面倒ですけれど、労力を上回る利得があります。この制度、使わない手はありません。

参考:
文部科学省高等教育局長通知「授業料免除選考基準の運用について」@文科省

文部科学省高等教育局長通知「授業料免除の取り扱いについて」@文科省

平成22年度後期授業料免除申請要領@一橋大←国立大はどこでもほとんどこれと同じはず。

日本育英会奨学金の報奨金制度@馬坂コム

複数口の奨学金の月々の返済額は減額できる@馬坂コム

日本学生支援機構から全額繰上通知が届いた@馬坂コム

日本学生支援機構から報奨金が届いた@馬坂コム

日本学生支援機構から全額繰上通知が届いた

2010年3月13日 土曜日

少し前の記事で、奨学金は繰上返済すると報奨金がもらえることを忘れてた。はたと気づいて、繰上返還の申し出をした、と書きました。

日本育英会奨学金の報奨金制度@馬坂コム

そうしたら、昨日、「第一種奨学金の全額繰上返還通知」という書類が届きました。FAXをしてからおよそ10日です。

「第一種奨学金の全額繰上返還通知」には、振替額明細が付いており、繰上回数等が清算されていました。次回の振替時に、ドカッと引き落とされます。

なお、同封されていた送り状には、

振替後、入金処理が終わりましたら、「奨学金返還完了通知」をお届けします。2~3ヶ月ほどかかりますのでしばらくお待ち下さい。

※報奨金をお支払いする場合は、以下のことをご了承下さい。
報奨金のお支払いは、ゆうちょ銀行経由となります。後日、「振替払出証書」をお送りしますので、郵便局で現金とお引き換え下さい。

日本学生支援機構 奨学事業部

しばし待て。とのこと。

学生時代、奨学金はすっごく助かりました。2005年度採用から報奨金制度は無くなったものの、奨学金は依然として、学費の調達手段として優れた方法です。学生時代は、何かと入用なものです。第一種は利息がかからないので、必要ないと思っても、借りておいて損は無いです。

何かを成し遂げようと企む際に、借金して資金調達するのは、経済の原則です。奨学金を有効な資金調達の手段としてご活用下さい。

関連記事:

日本育英会奨学金の報奨金制度@馬坂コム

複数口の奨学金の月々の返済額は減額できる@馬坂コム

複数口の奨学金の月々の返済額は減額できる

2010年3月10日 水曜日

日本学生支援機構(旧日本育英会)の奨学金を複数口借りた場合、申し出ることによって、通常設定される月々の返済額を減額できることが分かったので書いておきます。

返済総額は変わりませんが、無利息の借金(奨学金)の返済期限を延ばせるということは利益です。できるだけ返済期間を延ばしておいてお金を貯めておき、最後に一括返済して報奨金をもらうのがおトクだと思います。

日本育英会の報奨金制度

適用対象は、複数口の奨学金を借りた場合です。例えば、大学・大学院でそれぞれ貸与を受け、合計2口の返済をする場合などです。このような方は、「奨学金返還期間変更願」を出すことで月々の支払い額を減額できます。

このことは、卒業時に配られる「返還の手引き」や、Webページの記載で分かり難いです。

予備知識

まず、奨学金の返済額がどのように決まるか見ておきます。一年の返済額(返還年賦額)は、奨学金返還年数算出表にしたがって決まります。

奨学金返還年数算出表

返還の手引き※1 より作成
返還月賦額は、返還年賦額を1/12して額で実際と異なる

平成6年(1994年)3月31までに採用された奨学生

平成6年(1994年)4月1以降に採用された奨学生

さて、複数口の奨学金を貸与した場合はどうなるでしょうか?

実は、何も申請しないと、一口分それぞれの借用金額から返還年賦額を算出したものの和になります。

返還期間の変更について

ところで、返還の手引き※1には、下記記載があります。

返還期間の変更
第一種奨学金のほかに、第二種奨学金又はきぼう21プラン奨学金の借用を受けた場合など二口以上の返還金がある人は、それぞれの借用金額の合計額を返還年賦額(「奨学金返還年数算出表」参照)で除して得た返還年数で返還することができます。
返還期間の変更を希望する場合は、初回振替の3ヶ月前までに申し出てください。

つまり、複数口借用した額を合計し、その金額を使って返還年数計算表で年賦額を算出してもいいよ。と言っているわけです。

ここで気になるのは、「返還期間の変更を希望する場合は、初回振替の3ヶ月前までに申し出てください。」の一文ですが、これは、初回振替の3ヶ月前までに申し出ないとこのルールは適用できない、という意味ではありません。現在返済中の人でも申請することで返還期間を変更することができます。

日本学生支援機構に電話で問い合わせたところ、

・ 現在返済中であっても申し出があれば1度だけ変更可能
・ 複数口の奨学金を受けたことがあり、現在延滞していないことが条件
・ 変更に3ヶ月ほど要することがある

との回答でした。

ある奨学生で試算した例

ここで、返還期間の延長で奨学金の返済額が減額される例を計算してみます。

例えば、高校、大学、大学院で合計3口の奨学金を受けた場合を考えます。実際には奨学金の金額は決まっていますが、計算の簡単のために適当な金額にしています。

高校3年間  : 月額2万円、総額72万円
大学4年間  : 月額5万円、総額240万円
大学院2年間 : 月額8万円、総額192万円

の奨学金を受けたとします。その場合、1994年4月1以降採用の返還年数表によれば、卒業後の返済額は、

8万円/年 + 16万円/年 + 14万円/年 = 38万円/年
月額に換算すると、およそ3.2万円/月

何も申請しないと、上記のような返済額に決まってしまいます。ところが、先の「返還期間の変更」ルールを適用してみます。

借用金額の総額は、72万円+240万円+192万円=504万円
表より年賦額は、504万円/20=25.2万円
月額に換算すると、およそ2.1万円/月

この例では、月々の返済額は1万円以上減額されることになります。

お得な返還方法

すでに、日本育英会の報奨金制度で報奨金制度について書きましたが、できるだけ返還期間を先延ばししておき、最後に一括返還するのがよいと思います。

返還期間を先延ばしするための「返還期間の変更」は、現在返還中でも申請可能です。Webなどに書かれている「初回の振替の2ヶ月前までに…」という一文に惑わされますが、大丈夫です。

報奨金を目当てにする場合、2000年度から2004年度までの採用者は、返済開始から7年未満で返還完了するか否かで報奨金のパーセンテージが変わるので、よく検討してみてください。

先延ばしするには、日本学生支援機構に「返還期間の変更」の申し出をすればokです。「返還期間の変更」の申し出は、こちらを参照下さい。申請書もダウンロードできます。念のため詳細は、機構へ問い合わせることをお勧めします。


※1:第一種奨学金 返還の手引き 大学・大学院・高等専門学校用, 平成12年度, 日本育英会

ETFの運用コストの計算方法

2010年3月8日 月曜日

中田たろうさんが、ETFで投資家が負担するコストについて解説されています。

ETFの「その他費用」について@中田たろうの投資日記

この記事、とても参考になったのですが、表中の計算式をすぐに連想できず、理解するのに時間がかかりました。ボクの頭がポンコツなせいです。いつか自分で計算したくなったときに、またこんがらがりそうなので、忘れないように書いておきます。

中田たろうさんの表では、

A=信託報酬(年率)
B=営業費用合計
C=委託者報酬+受託者報酬

のとき、

実質的な運用コスト(年率)=[A]×[B]÷[C]

であると言っています。なんでこういう計算になるか?すぐわかる?

ETFの財務諸表で、営業費用の費目は、

支払利息[円]
委託者報酬[円]
受託者報酬[円]
その他費用[円]
営業費用合計[円]

です。

営業費用合計[円]=支払利息[円]+委託者報酬[円]+受託者報酬[円]+その他費用[円]  ①

営業費用合計のうち、委託者報酬と受託者報酬の和が信託報酬です。

信託報酬[円]=委託者報酬[円]+受託者報酬[円]  ②

一方で、財務諸表ではない項目に、信託報酬について以下のように書いてあります。

出典:TOPIX連動型上場投資信託(1306)の交付目論見書2009.11
ファンドの純資産総額に、年0.252%(税抜年0.24%)以内(平成21 年9 月30日現在年0.1155%(税抜年0.11%))の率を乗じて得た額とします。
また、株式の貸付を行なった場合は、その品貸料の52.5%(税抜50%)以内の額とします。つまり、信託報酬は年率0.1155%。

つまり、信託報酬の年率はファンドの純資産総額の0.1155%だと言っています。

①と②をあわせると、

営業費用合計[円]=信託報酬[円]+支払利息[円]+その他費用[円]  ③

③を百分率で書き換えても等式は成り立つので、

営業費用合計[%]=信託報酬[%]+支払利息[%]+その他費用[%]

③と④のうち、公開されている情報から分からないのは、青字にしました。私たち投資家が支払う信託報酬を含むコストが、純資産総額の何%かが知りたいわけです。このコストは、④の営業費用合計[%]に相当します。

③と④より、③と④の各項はそれぞれ1対1に対応することから、

営業費用合計[円]:営業費用合計[%]=信託報酬[円]:信託報酬[%]

書き換えると、

営業費用合計[%]×信託報酬[円]=営業費用合計[円]×信託報酬[%]

営業費用合計[%]=営業費用合計[円]×信託報酬[%]/信託報酬[円]  ⑤

公開されている情報・非公開の情報・知りたいこと、などが入り組んでいて、結構ややこしい気がするけど、そんなことない?

最初から、運用コスト(営業費用合計の純資産総額に対する割合)を開示してほしいです。運用コストって、信託報酬単独より重要じゃないか?

日本育英会奨学金の報奨金制度

2010年3月3日 水曜日

2004年度までに採用された日本育英会(現在の日本学生支援機構)の第一種奨学金は、残額を一括で繰り上げ返済した場合、報奨金が支給されます。しかも、な、な、なんと、

1999年度までの採用者 : 一括返還額の10%
2000年度から2004年度までの採用者 : 一括返還額の5%

お金を借りてお金をもらえる、ファイナンスの原則に反するすばらしい制度なので、お見落とし無いようご注意くださいませ。
私も最近気づいて、早速返還手続き中です。

報奨金制度については、日本学生支援機構のWebページに明確に書かれていませんが、「奨学生手帳」、「返還の手引き」には記載があります。卒業時に配られた「返還の手引き」、を引用しておきます。

1999年度までの採用者

最終の返還期日の4年前までに、返還残額の全部(延滞金がある場合は、返還残額に延滞金を加えた額)を一度に返還し返還完了となったときは、最後の振替額のうち繰上げ返還となる金額の10%に相当する金額が報奨金として支払われます。
最初から返還期間が4年以下の場合は、一括返還しても報奨金の対象にはなりません。
※報奨金の支払いには「郵便振替払出証書」を送りますので、お近くの郵便局でお受取下さい。
※第二種奨学金およびきぼう21プラン奨学金には報奨金制度はありません。

引用:「第一種奨学金 返還の手引き  平成12年度(2000年) 大学・大学院・高等専門学校用」, 日本育英会

2000年度から2004年度までの採用者

最終の返還期日の4年前までに、返還残額(延滞金がある場合は、返還残額に延滞金を加えた額)を一度に返還し返還完了となった時は、最後の振替額のうち繰上返還となる金額に対して下記に相当する額が報奨金として本人に支払われます。

返還開始日(第1回目の返還期日)の翌日から7年以内に
返還完了した場合
5%
返還開始日(第1回目の返還期日)の翌日から7年経過後に
返還完了した場合
3%

ただし、返還を猶予された期間がある場合はその期間を除きます。
最初から返還期間が4年以下の場合は、一度に返還しても報奨金の対象にはなりません。
☆ 一部繰上返済した場合は、最終返還期日が変更になっている場合がありますのでご注意下さい。

引用:「第一種奨学金 平成12年度以降採用者用 返還の手引き  2000年度 大学・大学院・高等専門学校用」, 日本学生支援機構

私は日本育英会の奨学金を3口借りましたが、そのうち2口が第一種奨学金、1口がきぼう21プランです。2回借りた第一種は、1996年度採用と2003年度採用で、それぞれ10%と5%の報奨金ルールに当てはまります。

修士課程修了時には、合計550万円くらいの借り入れ額があり、毎月3万5千円ずつ返済してきました。第一種は無利息ですし、きぼう21プランの利息も0.6%程度と安いので、繰上げ返済の利点を見出せずにいたのですが、間違っていたことが判明です。早速返還します。この繰り上げ返済によって、およそ18万の報奨金が支給される予定です。

ちなみに私の場合、きぼう21プランを一括返済した場合に軽減される利息を計算してみると、2万円です。きぼう21プランの利息はこのところ0.6%程度で推移しているので、今後0.6%が続くと仮定した場合です。報奨金の方がお得度が何倍も高く、きぼう21プランよりも第一種の一括返済をすることが先決だとの結論に至りました。

少し前まで日本学生支援機構の電話がなかなかつながらなかったのですが、昨日電話した際には3分ほどでつながりました。電話が面倒くさかったら、ここにある「繰上返還申込書」を書いて、FAXあるいは郵送してしまえば良いです。

参考になるサイト:

GUST NOTCH DIARYで、一括返還→報奨金支給 の詳しい顛末を見ることができます。

陽のあたらない美術館でも、報奨金もらった話が書かれています。

中国銀行(BOC)の外国為替相場表

2010年2月28日 日曜日

中国銀行へお金を送る場合のことを考えて、中国銀行の外国為替相場表を見てみました。
2010-02-27  02:59:14のUSDとJPYのデータです。

出典:www.boc.cn

Currency Name Buying Rate Cash Buying Rate Selling Rate Middle Rate Pub Time
USD 681.28 675.82 684.02 682.69 2010-02-27  02:59:14
JPY 7.6417 7.4058 7.7031 7.6376 2010-02-27  02:59:14

中国銀行では外貨で人民元を買う場合、手数料が取られないようで、ユーザが負担するコストは、売りと買いの価格差(スプレッド)です。

ドル/人民元には、100ドルあたり約0.4ドルのスプレッドがあり、
円/人民元には、 100円あたり約0.8円のスプレッドです。

つまり、両替のコストは片道で、

ドル→人民元 : 0.2%
円 →人民元 : 0.4%

日本の銀行のドル/円のスプレッドは、1ドルあたり2円、片道で1%を取ることを考えれば、中国銀行のスプレッドは良心的です。

円/元の両替コストはドル/元の両替コストのおよそ倍で、差は0.2%です。FX業者などを使って安くドルを買い、中国銀行でドル/人民元の両替を行うことでコストを下げられる可能性はあります。ただ、100万円に対する0.2%のコストは2000円ですので、それほど大きな金額を扱わなければ、手間の割には利得が少ないと思いました。

外為どっとコム(FX業者)を使ってドルを買う場合、
・ 1ドルあたり1銭のスプレッドによるコスト(片道)
・ 1ドルあたり3銭の外貨受け渡し手数料
・ 1500円(三井住友銀行本支店あて)又は6500円(それ以外)の振込み手数料

がかかります。1ドル=90円のときに100万円分のドルを買うと、11,111ドル買えて、444円+ 1500円 ≒ 2000円(三井住友銀行本支店)のコストが生じます。

今回は、中国銀行の外国為替コストについて考えたのですが、送金全体でも考える必要があると思いました。たとえば、ゆうちょ銀行の海外送金はコストが安いと評判なのですが、中国あての送金はドル建てのみのようです。送金方法などを総合して、何がトクか検討してみる予定です。

人民元の預金利率

2010年2月27日 土曜日

今日は、人民元の預金利率を調べてみました。

1. 普通預金(活期存款)

0.36%

2. 定期預金(整存整取)

3ヶ月  1.71%
6ヶ月  1.98%
1年   2.25%
2年   2.79%
3年   3.33%
5年   3.60%

ゆうちょ銀行はで5年定期で0.2%なので、それに比べると高くみえます。

ただし、為替レートの変動は結構大きいので、慎重さが必要と思っています。人民元は対ドルでレートがほぼ固定されているようなので、ドル円の相場の影響をそのまま受けます。ドル円の5年間チャートを見てみると、高値が120円、安値が90円くらいで、つまり、5年間の間に25%程度も振れたといえます。

人民元5年定期の利息は3.6%ですが、レートの進み方によっては利息分が飛んでしまう危険性は残ります。

参考:

中国銀行口座開設ガイドでは、人民元口座の種類の解説があり、参考になります。預金利率表も記載されていますが、少し古いです。

預金利率は中国銀行のサイトを参照しました。現時点(2010-2-26)で最新の利率表は2008-12-23のもののようです。この表は、中国銀行のサイト(www.boc.cn)から、
繁体中文を選んだ場合は、
首頁 >> 金融數據 >> 存/貸款利率 >> 人民幣存款利率
Englishを選んだ場合は、
Information >> RMB Deposit Rates
とたどることで見られます。